mount

MOUNT(8)                    Linux Programmer's Manual                   MOUNT(8)



名前
       mount - ファイルシステムをマウントする

書式
       mount [-hV]

       mount -a [-fFnrvw] [-t vfstype]
       mount [-fnrvw] [-o options [,...]] device | dir
       mount [-fnrvw] [-t vfstype] [-o options] device dir

説明
       Unix のシステムにおいては、アクセスできるファイルはすべて一つの大きな ツリー構造にまとめられている。これは / をルート (root:根)
       とする階層構造をなしている。 これらのファイル群は複数のデバイスにわたって配置することができる。 mount
       コマンドはあるデバイス上のファイルシステムをこの大きなツリー構造に接続 するために用いられる。逆に接続を解除する際には umount(8)
       コマンドが用いられる。

       コマンドの典型的な使用法は以下のようなものである。
              mount -t type device dir
       このコマンドは device 上にあるファイルシステム (タイプ type ) をディレクトリ dir に接続するよう、カーネルに伝える。
       ファイルシステムがマウントされている間、ディレクトリ dir 以下にもともとあった内容や、ディレクトリ自身のオーナー、パーミッション
       モードは見えなくなる。 dir によって指定されるパスは device 上のファイルシステムのルートを参照することになる。

       以下の3種類の実行形式は、実際には何もマウントしない。
              mount -h
       はヘルプメッセージを表示する。
              mount -V
       はバージョン情報を表示する。
              mount [-t type]
       とだけ入力して実行すると、現在マウントされているファイルシステムのリス トを表示する。 -t "type"
       を指定すると、ファイルシステムのタイプが type のものだけを表示する。タイプに関する詳細は以下に述べる。

       proc ファイルシステムは特定のデバイスには関連付けられていないので、マウント する際には proc
       のような適当なキーワードをデバイス指定の代わりに用いる。 (通常用いられている none はあまりお勧めできない: umount が `none
       busy' というエラーメッセージを出すことになるので、混乱の原因 となりかねない)

       ほとんどの場合、デバイスは (ブロックスペシャルデバイスの) ファイル名で 指定する (例: /dev/sda1 )。 しかし例外もある。例えば
       NFS を通してマウントの場合には、 device knuth.cwi.nl:/dir のようになるだろう。

       ファイル /etc/fstab ( fstab(5) を見よ) は、それぞれのデバイス通常マウントされる場所を、オプションとと
       もに記述したものである。このファイルは以下の3つの場合に用いられる。

       (i) コマンド
              mount -a [-t type]
       (通常は起動スクリプトから実行される) が実行されると、 usually given in a bootscript) causes all
       file systems mentioned in fstab に記述されているすべてのファイルシステムが (それぞれ適当なタイプで) マ
       ウントされる。ただしキーワード noauto を含む行はマウントされない。 -F オプションを指定すると mount
       はフォークするので、それぞれのファイルシ ステムが同時にマウントされる。

       (ii) fstab 中に記述されているファイルシステムをマウントする際には、
       デバイスのみ、あるいはマウントポイントのみだけの指定でマウントが実行さ れる。

       (iii) 通常はスーパーユーザーのみがマウントを行うことができるが、 fstab 中の行に user
       オプションが含まれていれば、その行で指定されているファイルシステムは誰 でもマウントすることができる。

       したがって
              /dev/cdrom  /cd  iso9660  ro,user,noauto,unhide
       という行があれば、誰でも CDROM 上の iso9660 ファイルシステムを
              mount /dev/cdrom
       または
              mount /cd
       によってマウントできる。 詳細は fstab(5) を参照のこと。

       mount および umount プログラムによって現在マウントされているファイルシステムの一覧は /etc/mtab
       ファイル中に記述されている。 mount が引数なしで実行された場合には、 このリストが表示される。 proc
       ファイルシステムがマウントされている場合には (マウントポイントは /proc としよう)、 ファイル /etc/mtab および
       /proc/mounts はほとんど同じ内容を持つことになる。 /etc/mtab
       には、マウントオプションなど多少の情報が付け加えられているが、常に最新 の情報に等しいとは限らない (以下の -n オプションの説明を参照)。
       /etc/mtab /proc/mounts へのシンボリックリンクとすることも可能であるが、この場合は上に挙げた情 報が失われる。 loop
       デバイスを用いている場合には特に不便となってしまう。


オプション
       mount の実行時に用いられるオプションは以下のようにして決定される。 まずファイルシステムに対応するオプションが fstab
       の一覧より抽出され、次にコマンドラインの -o 引数によって指定されたオプション、最後に -r または -w
       オプションが指定されている場合には、それらが用いられる。

       mount コマンドで利用できるオプションは以下の通り:

       -V     バージョンを表示する。

       -h     ヘルプメッセージを表示する。

       -v     詳細表示モード。

       -a     fstab に指定されているファイルシステムを (指定されたタイプで) すべてマウント する。

       -F     ( -a とともに用いる) それぞれのデバイスごとにフォークして新しい mount プロセスを生成する。
              別々のデバイスを並行してマウントすることになる。利点は動作が高速になる こと、また NFS
              タイムアウトが並行して計測されることである。逆に欠点と しては、マウントの順序が規定されないことである。したがって、 /usr /usr/spool の両方を同時にマウントするときには、このオプションを用いることはできな い。

       -f     実際のシステムコール以外を除いてすべての動作をする。もうちょっとわかり
              やすく言うと、ファイルシステムのマウント動作を「行うふり」をする。この オプションは -v フラグとともに用いると便利で、
              コマンドが行おうとすることを見ることができる。また以前に -n オプショ ンを用いてマウントされたデバイスのエントリーを
              /etc/mtab に書き込む目的にも用いることができる。

       -n     マウントの際に /etc/mtab に書き込みを行わない。 これが必要になるのは、例えば /etc
              がリードオンリーのファイルシステムの場合などである。

       -r     ファイルシステムをリードオンリーでマウントする。同じ効果を持つオプショ ンとしては -o ro がある。

       -w     ファイルシステムを読み書き可能なモードでマウントする (デフォルト)。同 じ効果を持つオプションとして -o rw がある。

       -t vfstype
              -t に続く引数はファイルシステムのタイプを示す。現在サポートされているファ イルシステムのタイプは
              linux/fs/filesystems.c にリストされており、以下のようなものがある。 minix, ext, ext2,
              xiafs, hpfs, msdos, umsdos, vfat, proc, nfs, iso9660, smbfs,
              ncpfs, affs, ufs, romfs, sysv, xenix, coherent 最後の3つは等価であり、 xenixcoherent は将来削除され、 sysv が用いられることになる。カーネルのバージョン 2.1.21 以降では、 ext
              および xiafs はサポートされない。

              デフォルトは iso9660 タイプである。もし -t オプションが与えられなかったり、 auto
              タイプが指定された場合には、スーパーブロックをプローブしてファイルシス テムを決定する (minix, ext, ext2,
              xiafs, iso9660, romfs がサポートされている) プローブに失敗した場合には /proc/filesystems
              があれば、その中にリストされているファイルシステムがテストされる。ただ し "nodev" ラベルの付いているもの (すなわち
              proc nfs ) はテストから除かれる。

              auto タイプはフロッピーを一般ユーザーがマウントする場合に特に便利であろう。 注意: ファイルシステムのテストには発見的手法
              (適当な `合い言葉' が見つ かるかどうか) が用いられるので、ファイルシステムのタイプを間違える可能 性がある。

              複数のタイプをコンマで区切ったリストで指定することもできる。ファイルシ ステムのタイプのリストの前に
              を前置すると、何の動作も行わないファイルシステムを指定することができる。 ( -a オプションとともに用いると有効であろう。)

              例えば以下のコマンド:
                     mount -a -t nomsdos,extmsdos および ext を除くすべてのファイルシステムをマウントする。

       -o     オプションの指定は、 -o フラグに、各オプションをコンマで区切った文字列を付加することによって行 われる。オプションには、
              /etc/fstab の中でのみ意味を持つものもある。以下のオプションはマウントされるすべて
              のファイルシステムに適用できるものである:

              async  そのファイルシステムに対するすべての I/O が asynchronous に行われる。

              atime  アクセス毎に inode のアクセス時間を更新する。デフォルト。

              auto   -a が指定されたときにマウントされる。

              defaults
                     デフォルトのオプション: rw, suid, dev, exec, auto, nouser, and async.
                     を用いる。

              dev    ファイルシステムをキャラクタスペシャルデバイス、またはブロックスペシャ ルデバイスとみなす。

              exec   バイナリの実行を許可する。

              noatime
                     そのファイルシステム上では inode のアクセス時間を更新しない (例えばニュー
                     スサーバーをスピードアップしたいときなどに、ニューススプールへのアクセ ス速度を向上させるために用いられる)。

              noauto 陽に指定されたときのみマウントできる (つまり -a オプションではマウントされない)。

              nodev  ファイルシステムをキャラクタスペシャルデバイスおよびブロックスペシャル デバイスとみなさない。

              noexec マウントされたファイルシステム上のファイルの実行を禁止する。このオプショ
                     ンは、サーバー上のファイルシステムのうち、他のアーキテクチャ用のバイナ リを保管しているものに適用すると便利だろう。

              nosuid SUID および SGID ビットを無効にする。

              nouser 一般ユーザー (スーパーユーザー以外のユーザー) のマウントを禁止する。こ れはデフォルトである。

              remount
                     すでにマウントされているファイルシステムを再マウントしようとする。これ
                     は通常ファイルシステムのマウントフラグを変更するとき (特にリードオンリー
                     のファイルシステムを書き込み可能にするとき) に用いられる。

              ro     ファイルシステムをリードオンリーでマウントする。

              rw     ファイルシステムを読み書き可能なモードでマウントする。

              suid   SUID および SGID ビットを有効にする。

              sync   そのファイルシステムに対する I/O がすべて synchronous に行われる。

              user   一般ユーザーでもファイルシステムをマウントできるようにする。このオプショ ンを指定すると、同時に noexec,
                     nosuid, and nodev が指定されたことになる。 (ただし続けて指定すれば上書きは可能。すなわち
                     user,exec,dev,suid のような行を指定すればよい。)


ファイルシステム独自のマウントオプション
       以下のオプションは特定のファイルシステムにのみ適用される。ファイルシス テムの順に並べてある。以下はすべて -o フラグに続けて指定する。


affs のマウントオプション
       uid=value and gid=value
              ファイルシステムのルートのオーナーとグループを設定する。 (デフォルトは uid=gid=0。 ただしオプション uid または
              gid を値なしで指定すると、カレントプロセスの uid および gid が用いられる。)

       setuid=value and setgid=value
              すべてのファイルのオーナーとグループを設定する。

       mode=value
              すべてのファイルの許可属性を value & 0777 に設定する。元の許可属性は無視される。
              読み込みが許可されているディレクトリには検索許可の属性を付加する。この 値は 8 進数で与える。

       protect
              ファイルシステムのプロテクションビットへのいかなる変更も許可しない。

       usemp  ファイルシステムのルートの uid と gid をマウントポイントの uid と gid に設定する。ただしこの設定は最初の
              sync または umount の際に実行され、 その後にこのオプションはクリアされる。変ですね...

       verbose
              それぞれのマウントが成功するごとにメッセージを表示する。

       prefix=string
              リンクをたどる際にボリューム名の前に用いられるプレフィックス (prefix)。

       volume=string
              シンボリックリンクをたどる際に '/' の前に用いられるプレフィックス (最 長 30 文字)。

       reserved=value
              (デフォルトは 2) デバイススタート時の未使用ブロックの数。

       root=value
              ルートブロックの位置を明示的に与える。

       bs=value
              ブロックサイズを与える。有効な値は 512、 1024、 2048、 4096 のいずれか。

       grpquota / noquota / quota / usrquota
              これらのオプションは指定可能であるが、単に無視される。


coherent のマウントオプション
       なし。


ext のマウントオプション
       なし。 `ext' ファイルシステムはすでに時代遅れであり、用いるべきではない。 Linux バージョン 2.1.21 以降では extfs
       はカーネルソースから削除されて いる。


ext2 のマウントオプション
       `ext2' ファイルシステムは Linux の標準ファイルシステムである。カーネル
       のバグのため、ランダムなオプションでマウントされてしまうことがあった (Linux 2.0.4 で修正された)。

       bsddf / minixdf
              システムコール statfs の振る舞いを設定する。 minixdf を指定すると戻り値のうち f_blocks
              フィールドにはファイルシステムの全ブロック数が入るようになり、 field the total number of blocks
              of the file system, while the bsddf を指定すると (こちらがデフォルト)、 ext2
              ファイルシステムによって利用 され、ファイルの保存領域としては使えないブロックの分を引いた値が入る。 すなわち、

       % mount /k -o minixdf; df /k; umount /k
       Filesystem   1024-blocks  Used Available Capacity Mounted on
       /dev/sda6      2630655   86954  2412169      3%   /k
       % mount /k -o bsddf; df /k; umount /k
       Filesystem   1024-blocks  Used Available Capacity Mounted on
       /dev/sda6      2543714      13  2412169      0%   /k

       (この例は /etc/fstab のオプションにコマンドラインオプションを追加できることも示している。)


       check / check=normal / check=strict
              チェックレベルを設定する。これらのオプションのうち、少なくとも一つが設 定されると (デフォルトでは check=normal
              が設定されている)、 inode とブロックのビットマップがマウントの際にチェッ クされる (大きなディスクでは 30
              秒ほどかかることもある)。 strict チェックが指定されると、ブロックの deallocation (解放すべきブロッ
              クがデータ領域にないかどうか) がチェックされる。

       check=none / nocheck
              チェックを行わない。

       debug  デバッグ情報をマウントおよび再マウントごとに表示する。

       errors=continue / errors=remount-ro / errors=panic
              エラーが起こったときの振る舞いを指定する。 (エラーを無視し、ファイルシステムに問題があることを記録だけ して続ける /
              ファイルをリードオンリーでマウントしなおす / パニックを起 こしてシステムを停止する)
              デフォルトはファイルシステムのスーパーブロックに設定されている。これは tune2fs(8) を用い手変更することができる。

       grpid or bsdgroups / nogrpid or sysvgroups
              新しく作成されたファイルが取得するグループ id を指定する。 grpid
              が設定されていると、ファイルは作成されたディレクトリと同じグループ id を得る。それ以外の場合 (デフォルト)
              ファイルはカレントプロセスの fsgid を得る。ただしディレクトリに SGID ビットがセットされている場合は、親ディ
              レクトリから gid を引き継ぎ、作成されたファイルがディレクトリならば、 自分自身にも SGID ビットをセットする。

       resgid=n and resuid=n
              ext2 ファイルシステムは適当な大きさの予約領域を持っている (デフォルト では 5%。 mke2fs(8) および
              tune2fs(8) を見よ。) これらのオプションはこの予約ブロックを使えるユーザーを指定する。 (要するに: 指定された uid
              を持つユーザー、あるいは指定されたグループに 所属するユーザーである。)

       sb=n   ブロック 1 の代わりにブロック n をスーパーブロックとして用いる。このオプションはファイルシステムが損傷
              を受けた場合に便利である。通常はスーパーブロックは 8192 ブロック毎に自 分自身のコピーを持っている。すなわち 1, 8193,
              16385, ... である。 (したがって、大きなファイルシステムでは数百、あるいは数千のスーパーブ
              ロックのコピーが存在する。もうちょっとこのコピーの数を少なくする mke2fs のオプションがあるかは、私は知らない。)

       grpquota / noquota / quota / usrquota
              これらのオプションは指定可能であるが、単に無視される。


fat のマウントオプション
       (注意: fat は独立したファイルシステムではなく、 msdos umsdos vfat 各ファイルシステムの共通部分である。)

       blocksize=512 / blocksize=1024
              ブロックサイズを設定する (デフォルトは 512)。

       uid=value and gid=value
              すべてのファイルのオーナーとグループを設定する (デフォルトはカレントプ ロセスの uid と gid)。

       umask=value
              umask を設定する。(umask とは許可属性のビットマスクで、立って いない ビットを立てたもの。)
              デフォルトはカレントプロセスの umask。値は 8 進 数で与える。

       check=value
              チェックの詳細さは三つのレベルから選択できる:

              r[elaxed]
                     大文字と小文字を受け付け、それぞれ等価と見なす。ロングネームの部分は切 り取られ (すなわち
                     verylongname.foobar verylong.foo となる)、スペース文字を名前のそれぞれの部分
                     (本体と拡張子) に用いるこ とができる。 n[ormal] "relax" と似ているが、多くの特殊文字 (*、
                     ?、 <、 スペースなど) は用い ることができない。デフォルト。

              s[trict]
                     "normal" と似ているが、名前には長い部分を含むことができない。また Linux では用いることができるが
                     MS-DOS では受け入れられない特殊文字 (+、 =、スペースなど) を用いることができない。

       conv=b[inary] / conv=t[ext] / conv=a[uto]
              fat ファイルシステムは CRLF<-->NL (MS-DOS のテキストフォーマットと UNIX の テキストフォーマット)
              の変換をカーネルで行うことができる。以下の変換モー ドを指定できる:

              binary 変換は行わない。デフォルト。

              text   すべてのファイルで CRLF<-->NL の変換を行う。

              auto   "良く知られているバイナリ" の拡張子を持ったファイル以外に対して CRLF<-->NL
                     の変換を行う。拡張子のリストは fs/fat/misc.c の先頭に記述されている。 (2.0
                     の段階ではリストは以下の通り: exe, com, bin, app, sys, drv, ovl, ovr,
                     obj, lib, dll, pif, arc, zip, lha, lzh, zoo, tar, z, arj,
                     tz, taz, tzp, tpz, gz, tgz, deb, gif, bmp, tif, gl, jpg,
                     pcx, tfm, vf, gf, pk, pxl, dvi)

              lseek を行うプログラムはカーネルレベルのテキスト変換と相性が悪い。この
              変換によってデータを台無しにしてしまった人もいるので、注意すること!

              バイナリモードでマウントしたファイルシステムに対して、変換ツール (fromdos/todos) を用いることもできる。

       debug  debug フラグを ON にする。バージョン文字とファイルシステムのパラメータが表示 される
              (これらのデータはパラメータが一貫していないような場合にも表示さ れる)。

       fat=12 / fat=16
              12 ビット fat か 16 ビット fat かを特定する。これは FAT 形式の自動認識
              ルーチンによる設定を上書きする。用いる際には注意すること。

       quiet  quiet フラグを ON にする。ファイルを chown や chmod しようとしたときにもエラー
              を返さず、単に失敗する。用いる際には注意すること!

       sys_immutable, showexec, dots, nodots, dotsOK=[yes|no]
              各種の不可能な指定を、FAT ファイルシステム上の Unix または DOS の慣例 に強制的に変換する。


hpfs のマウントオプション
       uid=value and gid=value
              すべてのファイルのオーナーとグループを設定する (デフォルトはカレントプ ロセスの uid と gid)。

       umask=value
              umask を設定する。(umask とは許可属性のビットマスクで、立って いない ビットを立てたもの。)
              デフォルトはカレントプロセスの umask。値は 8 進 数で与える。

       case=lower / case=asis
              すべてのファイルのファイル名を小文字に変換するか、あるいはそのままにす るかを指定する (デフォルトは case=lower)

       conv=binary / conv=text / conv=auto
              conv=text が指定されると、ファイルを読み取るときに CR を適宜削除する (特に NL の 前にある場合)。
              conv=auto, が指定されると、ファイルによって conv=binary conv=text を適宜選択する。
              conv=binary が指定されると、ファイルをそのまま読み込む。デフォルト。

       nocheck
              ファイルシステムの整合性チェックに失敗しても、マウントを中断しない。


iso9660 のマウントオプション
       Normal iso9660 における通常のファイル名は 8.3 形式である (すなわちファイル名の長さに 関しては、DOS
       と同じ制限)。また、すべての文字は大文字でなければならな い。また所有者や保護属性、リンク数、ブロックデバイスかキャラクタデバイ
       スかなどを表すフィールドも存在しない。

       Rock Ridge は iso9660 の拡張で、上に示した unix 的機能をすべて与える。
       基本的にはそれぞれのディレクトリレコードを拡張して、付加的な情報を与え るものである。 Rock Ridge
       が用いられると、ファイルシステムは通常の UNIX ファイルシステムとは区別できなくなる (もちろんリードオンリーであ ることを除いて、だが)。

       norock Rock Ridge 拡張が利用できる場合でもこれを無効にする。 map も参照のこと。

       check=r[elaxed] / check=s[trict]
              check=relaxed が指定されると、ファイル名はまず小文字に変換されてから照合される。これ は norock および
              map=normal とともに用いた場合にだけ意味がある。 (デフォルトは check=strict。)

       uid=value and gid=value
              ファイルシステム中のすべてのファイルのユーザー id、グループ id をセッ トする。 Rock Ridge
              拡張で指定されている情報を上書きするはず。 (デフォルトは uid=0,gid=0。)

       map=n[ormal] / map=o[ff]
              Rock Ridge 拡張がされていないボリュームに対して normal が指定されると、 ファイル名の大文字が小文字の ASCII
              にマップされ、最後の `;1' は削除さ れ、 `;' はすべて `.' に変換される。 map=off
              が指定されると、ファイル名の変換は行わない。 norockを見よ。 (デフォルトは map=normal。)

       mode=value
              Rock Ridge 拡張がされていないボリュームに対して、すべてのファイルのモー ドを指定された値にする。
              (デフォルトは、すべてのユーザに対する読み込み属性) Linux 2.1.37 以降では、10 進数を用いなくても良くなった (0
              ではじまる数 値は 8 進数とみなされる)。

       unhide hidden 属性、および関連のファイルも表示する。

       block=[512|1024|2048]
              ブロックサイズを指定する。 (デフォルトは block=1024。)

       conv=a[uto] / conv=b[inary] / conv=m[text] / conv=t[ext]
              (デフォルトは conv=binary。) Linux 1.3.54 以降では、このオプションは無効となった。 (またそれ以前でも
              binary 以外の設定は非常に危険であり、しばしば原因不 明のデータ破壊の原因になっていた。)

       cruft  ファイルの大きさ以上の位置のバイトがゴミを含んでいる場合、このオプショ
              ンを指定すればファイル長より大きな位置にあるビットデータを無視できる。 このオプションを指定すると、ファイルの大きさは 16MB
              に制限される。 `cruft' オプションは CDROM の全体の大きさがおかしな値 (負の値や、 800MB 以上の値)
              だった場合には自動的にセットされる。 またボリュームのシー ケンス番号が 0 または 1 以外だった場合にもセットされる。


minix のマウントオプション
       なし。


msdos のマウントオプション
       fat のマウントオプションを見よ。 msdos ファイルシステムに不整合が発見されるとエラーが報告され、ファイルシステ
       ムはリードオンリーとなる。再マウントすることによって書き込み可能にする ことができる。


ncp のマウントオプション
       nfs と同様に、 ncp の実装では mount システムコールの際にバイナリの引数 ( struct ncp_mount_data)
       を用いる。この引数は ncpmount(8) によって渡すことができる。現在のバージョンの mount (2.6h) は ncp
       を扱うことができない。


nfs のマウントオプション
       通常のマウントオプションにはカーネルによって解釈される逐語的な文字列を 用いるが、 nfs ファイルシステムでは struct
       nfs_mount_data と言う型のバイナリ引数でオプションを渡す。 mount プログラムは以下の `tag=value'
       形式のオプションを解釈し、その内容を上 の構造体に代入する。 rsize=n, wsize=n, timeo=n, retrans=n,
       acregmin=n, acregmax=n, acdirmin=n, acdirmax=n, actimeo=n, retry=n,
       port=n, mountport=n, mounthost=name, mountprog=n, mountvers=n, nfsprog=n,
       nfsvers=n, namlen=n。 オプション addr=n は指定可能であるが単に無視される。 以下のオプションはブール値で指定する。
       を前置することもでき、その場合は真偽が反転する。 bg, fg, soft, hard, intr, posix, cto, ac, tcp,
       udp, lock.  これらの詳細に関しては nfs(5) を見よ。

       特に便利なオプションをいくつか以下に示す。

       rsize=8192,wsize=8192
              この指定をすると nfs コネクションはずっと高速になる。デフォルトのバッ ファサイズは 1024。

       hard   サーバーがクラッシュしたとき、NFS マウントされたファイルシステム上のファ イルにアクセスしているプログラムはハングする。
              intr を同時に指定していなければ、プロセスは interrupt / kill できない。 NFS
              サーバが再び接続可能になると、プログラムはその時点から何もなかったよう に再開する。こちらを指定しておくと良い場合が大部分であろう。
              soft このオプションを指定すると nfs サーバがしばらく反応しなくなったとき、
              カーネルはタイムアウト動作をするようになる。時間の長さは timeo=time で指定できる。
              このオプションは、プロセスがサーバからファイルを get するときに nfs サー
              バがときどき反応しなくなったり、リブートしたりする場合に指定すると有効
              かもしれない。通常はトラブルの原因になる場合がほとんどだろう。

       nolock ロック動作を行わない。 lockd を起動しない。


proc のマウントオプション
       uid=value and gid=value
              これらのオプションは指定可能であるが、私の知る限り、効力はない。


romfs のマウントオプション
       なし。


smbfs のマウントオプション
       nfs と同様に、 smb の実装は mount システムコールにバイナリの引数 ( struct smb_mount_data)
       を用いる。この引数は smbmount(8) によって渡すことができる。現在のバージョンの mount (2.6c) は smb
       を扱うことができない。


sysv のマウントオプション
       なし。


ufs のマウントオプション
       なし。


umsdos のマウントオプション
       msdos のマウントオプションを見よ。 dotsOK オプションは umsdos では明らかに無効である。


vfat のマウントオプション
       まず fat のマウントオプションが認識される dotsOK オプションは vfat では明らかに無効である。 さらに以下のオプションが存在する。

       uni_xlate
              扱うことのできない Unicode 文字を特殊なエスケープシーケンスに変換する。 これは Unicode
              文字を含むファイルをバックアップ、レストアするのに用い ることができる。このオプションを指定しないと、変換できない場合 `?' が
              用いられる。エスケープ文字には `:' が用いられる。なぜならこれは通常 vfat
              ファイルシステムでは用いることのできない文字だからである。用いら れるエスケープシーケンスは u を Unicode
              文字とすると以下の通り。
               ':', (u & 0x3f), ((u>>6) & 0x3f), (u>>12)

       posix  大文字か小文字かだけが異なる二つのファイル名を識別できるようにする。

       nonumtail
              name~num.ext を用いる前に、まずシーケンス番号のない短縮名に変換しようとする。


xenix のマウントオプション
       なし。


xiafs のマウントオプション
       なし。 xiafs は特に欠点のないファイルシステムであるが、あまり用いられ ておらず、メンテナンスされていない。おそらく用いない方が良いだろう。
       Linux のバージョン 2.121 以降では xiafs はカーネルソースから削除された。


LOOP デバイス
       残りのタイプとしてはもう一つ、 loop デバイスを通してのマウントがある。 例えば以下のコマンド

         mount /tmp/fdimage /mnt -t msdos -o loop=/dev/loop3,blocksize=1024

       は loop デバイス /dev/loop3 をファイル /tmp/fdimage に関連付け、そしてこのデバイスを /mnt にマウントする。
       このタイプのマウントの際には三つのオプションが指定できる。 loop, offset および encryption である。これらは実際には
       losetup(8) のオプションである。 loop デバイスの名前をコマンドラインで省略した場合 (`-o loop' の みを指定した場合)
       は mount はまだ使われていない loop デバイスを探してそれを利用する。


ファイル
       /etc/fstab ファイルシステムの一覧表
       /etc/mtab マウントされたファイルシステムの一覧表
       /etc/mtab~ ロックファイル
       /etc/mtab.tmp テンポラリファイル

関連項目
       mount(2), umount(2), fstab(5), umount(8), swapon(8), nfs(5), mountd(8),
       nfsd(8), mke2fs(8), tune2fs(8), losetup(8)

バグ
       ファイルシステムに整合性がないと、クラッシュを引き起こす場合がある。

       Linux のファイルシステムのなかには -o sync をサポートしていないものがある。 ( ext2fs は BSD 流の
       syncronous なアップデートをサポートしているsync オプションとともにマウントすれば良い。)

       -o remount でマウントパラメータが変更されないことがある (例えば ext2fs 特有のパラメータは、 sb を除いてすべて
       remount で変更可能であるが、 fatfs では gid umask を変更できない)。

履歴
       mount コマンドは Version 6 の AT&T UNIX から導入された。




Linux 2.0                          5 July 1996                          MOUNT(8)